〈経済学部通信〉商大を起点に吉備路をサイクリング

今回は3月に本学をご退職された有利先生にご寄稿いただきました。

(2022年6月9日、一部の文章と写真を改訂しました。)


岡山商大から少し離れると、自然も、古代からの文化も豊かであり、それらに触れることが可能である。商大の北側にある山が烏山、その右側が半田山。インターネットで探してみると、古代の山陽道はその間を通り、津高の津波井に出ていたらしい(別説もある)。その後、西坂が開拓され烏山の南麓を通ったとのこと。

商大の近くに住んでいたころ、散歩は、まず商大から笹が瀬川に出て、自動車の来ない堤防の上を西に向かい一宮高校まで歩き(ここまではサイクリングと同じ道)、その先を右折して楢津の集落内に出る。そこで見上げるとお城(久世建設)があるが、そこへ登る手前の十字路を右折して集落の中の道を商大の方に歩くと左手に若宮八幡宮がある。神社まで、横の車道を駆け上がると、最後は息が上がり、ちょうど手頃な運動になる。さらに、商大に向けて「首部(こうべ)」の集落の中を戻ってくると、 左手奥に白山神社があり、そこには「首塚」がある(写真1、木の葉の間に商大の建物も)。ただし、以前は横に立て札があり、次のように記されていた。

「首塚の伝承は
一 日本武尊が穴の海(過去の瀬戸内海)の悪神を征伐した首
二 木曽義仲が笹ケ瀬合戦で滅ぼした妹尾兼康の首
三 建武三年福山合戦での足利直義軍による大江田(オイダ)氏経軍の首
四 天正七年毛利宇喜多の戦いでの、辛川合戦の首
五 「備中国吉備津宮勧進帳」の文中の吉備津彦命が退治した鬼の首(温羅)
等諸説があり、村名もこれらの事にちなんで首部(こうべ)と成った。
一宮地域活性化推進委員会  」

このあたりが古代から戦場であったという歴史を感じることができたが、残念ながら、現在は撤去され、上記の説「五」だけになっている(温羅はこの地を豊かな米どころにしたということで「米神」)。まさか、掘り起こして鬼の首を確認できたわけでもないだろう。商大まで戻ると、所要時間30分位でちょうどよい散歩コースである。ゼミ生とも、年1回くらい訪れた。それにしても、このおどろおどろしい地名がよく残ってきたものである。

写真1 白山神社の首塚

次に、サイクリングコース。変速機付きの「軽快車」は、私の若いころは憧れであっても手にすることはできなかった。例えていえば、ママチャリを小型の乗用車とすると、レーシングカーに乗るに近い感覚であった。しかし、約10年余り前、憧れの24段サイクリング用自転車を購入した。さすがにドロップハンドルは無理なので、クロスハンドルにした。私の身長でも可能で、値段が手ごろかつ重量が9キログラム程度の軽い、1年落ちのジャイアント製(有名な台湾メーカー)があり、即購入した。

 

写真2 商大正門前

岡山には、整備された専用のサイクリングロードが何本かある(https://www.okayama-kanko.jp/hareiro-cycling/)。そのうち、運動公園から総社・国分寺に向かう道が商大の近くを通っている。4月初旬の晴れた日、14時20分に商大を出発。野球部の練習場の横を抜け、51号線の下をくぐって笹が瀬川の北側の堤防を進むと、約5分で「東楢津自転車歩道橋」に出る。ここで運動公園からの吉備路サイクリング道路に入る。あとは路上に描かれた青い矢印に従って行けば良いだけである。かなり前の出来事だが、土曜日昼にサイクリングに出かけたところ、この橋の手前の用水に男性高齢者がたった今落ちたと、犬の散歩中の女性から話しかけられた。用水は、幸い水量は少ないものの溝自体は結構深い。ちょうど一宮高校の部活帰りの諸君が大勢通りかかったので、引き上げを頼むとともに救急車に来てもらった。彼らはてきぱきと行動し、助け上げてくれた。おかげで、落ちた男性は病院に運ばれたが無事だったと聞いた。私は何をしたか?!。堤防の上で無能な指揮官よろしく口だけでただ眺めていた。また、後日、山陽新聞に匿名投書して高校生の活躍を記事にしてもらった(実はメールアドレスでバレてしまった)。

 

写真3 サイクリング道路へ 

写真4 吉備路自転車道全体

一宮高校の横を通って、国道180号を跨ぐ歩道橋を渡り、ゴルフ練習場のところで笹が瀬川と別れる。以前は、ゴルフクラブのドライバーだと正面のネットの上の方に当たったが、今はそもそもネットまで届くかどうかだろう。その先の、市の一宮浄化センターをだいたい14時40分ころに通過。小さい橋を渡って右折。ここでは、ヌートリアをよく見かけた。最初は、絶滅した日本カワウソがいるのか?と驚いたが違った。今もたくさんいるのだろう。用水に沿って5分くらい進むと左折の標識。堤防からの急な坂を下りるとすぐにJR吉備線の踏切。これを越えて吉備線に沿った道へ右折して入るとすぐに吉備津彦神社の鳥居。ここまでの所要時間は35分間程度。

 

写真5、6 吉備津彦神社

 

今回は、備前一宮駅前にある古民家カフェ「はこきび」によらず、神社を参拝し(神社の紹介は省略)5分程度で出発。田んぼの中の用水に沿って進み、いったん一般車道に出て鼻ぐり塚の前を通過し、吉備津神社へ。15時20分頃に到着。ここに来ると、必ず門前の食堂兼みやげ物屋の店頭で、夏は冷たい・冬は暖かい甘酒(ビン詰め)を飲む。今回は石段下の鳥居の前で参拝して出発。なお、吉備津神社が風格を見せる写真スポットは、広い駐車場にある犬養毅の銅像あたり。ただ、以前より木々が成長して建物が隠れかげんになってきた。吉備津神社出発が15時30分。

 

写真7、8 吉備津神社

 

自転車道に従ってゆくと、天皇休憩地で足守川に出る。実は、途中で矢印を見失い、少し遠回りしてしまった。、ここへの到着は15時45分。次いで鯉喰神社へ15時50分着。さらに、造山古墳を左手に見ながら進み、16時15分、国分寺へ到着。五重塔と周囲の景観は見事という他はない(国分寺の紹介は省略)。今回はここを終着点にした。片道20㎞程度、途中で寄り道をしたため商大を出発してから2時間弱だった。この道程の近傍には、数多くの古代の遺跡がある。前述の神社の他に、楯築遺跡(弥生後期)、鯉喰墳丘墓(温羅伝説:鵜の吉備津彦が鯉の温羅を捕捉)、造山古墳(県下最大、全国で4番目の大きさの前方後円墳)、こうもり塚古墳(県下最大の横穴式石室)、これらの周囲にある数多くの古墳群。

 

写真9 造山古墳

写真10 国分寺

岡山商大を起点に、さらに、足守川を遡って秀吉の水攻めで有名な備中高松城跡、健脚なら鬼ノ城方面、一方、足守川と笹が瀬川の合流地点からさらに南下して岡南飛行場方面へも行くことができる。延々とアパートや住宅が続く大都会地と違って、岡山は、商大の西側の笹が瀬川を渡れば田園風景であり、その中に多くの歴史遺跡がある。梅雨時と真夏日は控えた方が良いが、たまには、エアコンの車中だけでなく、外の空気を吸うのも良いだろう。自動車との接触や用水への転落に気をつけながら、少しばかりの遠出をお勧めしたい。

なお、すでに絶版になっていて残念だが、『自転車古墳散歩』(吉備人出版2012)という本がある。図書館で見ることができれば、参考にしてほしい。

(岡山商科大学名誉教授 有利隆一)

学会学術講演会のお知らせ

岡山商科大学学会は、2022年6月23日(木)15時から、学会学術講演会を開催します。講師には、創業30年でグループ総数58社、従業員数1万3,000名、売上高5,000億円超の総合ヘルスケアサービス企業に急成長した、シップヘルスケアグループ会長の古川國久氏をお招きします。

テーマは「何が起こるかわからない人生を、愉しみ切り拓く。~至誠惻怛と企業経営~」です。“至誠惻怛(しせいそくだつ)”は幕末期に活躍した備中松山藩(現在の岡山県高梁市)の陽明学者、山田方谷が大切にするべき精神として語った言葉です。それを同グループの企業理念とする古川氏から、その言葉にこめられた思いと波乱万丈の人生と重ね合わされる、グループ成長の要因をお聞きします。

お申し込みはこちら(入力フォーム)から。

〈経済学部通信〉対面とオンラインの選択について

今回は星野先生にご寄稿いただきました。


新型コロナウイルスの蔓延により、生活様式は大きく変わったことかと思います。私のまわりでは講義はもちろん、研究活動についても変化がありました。

 

履修者の多い講義では、教室の収容人数の関係上、実際に教室に集まって受講する対面講義と、Zoomを使用したオンラインとを併用したハイブリッド形式の講義を行なっております。これまで履修者の多い科目では対面で参加する履修者数は少なくなる傾向にありましたが、今年度に入り、対面で参加する学生の数は多くなっております。そのためか、最近はまるで教壇に初めて立った時のような緊張感を感じており、何か新鮮な気持ちになります。また、教室での学生の反応を見ながら講義を進めていくことができる点は、やはり対面での講義の重要性を感じております。

 

また、先日の土曜日(5月14日)にオンラインでの学会に参加しました。(私が報告するのではなく、一方的に他の研究者の報告を聞くだけですが。)感染対策の観点からオンライン形式での学会が多いのが現状です。オンラインでの開催の方が参加の障壁はかなり低くなり、参加はしやすいと個人的には感じておりますが、コミュニケーションのとりやすさについては対面の方がより円滑に行うことができるようにも思えます。先日参加した学会は、2日間の開催でしたが、2日目の日曜には対面とオンラインの併用となっており、それぞれのメリットを活かすような工夫がなされておりました。

 

これ以外にも、共同研究などの打ち合わせについては、Zoomを使用したりと情報共有や議論などは格段としやすくなったように思えます。

 

アフターコロナでは、こうした対面とオンラインのメリットとデメリットに対する考え方は、より重要視されるように思えます。

 

いずれにしても、1日も早くコロナウイルス感染症が収束し、対面やオンラインのどちらか一方しか選択できないという状況ではなく、それぞれのメリットデメリットを考慮した上で、最適な選択できるような環境になることを願っています。

(経済学部 星野)

〈経済学部通信〉思いて学ばざれば即ち殆し

今回は三谷先生にご寄稿いただきました。


思いて学ばざれば即(すなわ)ち殆(あやう)し

「(自分ひとりで)考えるだけで(他の人から)学ばなければ危ない。」『論語』

 

コロナ禍も3年目に入っている。この間大学での「学び」にも大きな制約がかかった。オンライン授業を余儀なくされ、部活動にも厳しい制限があった。とりわけ、留学生の中には日本に来たくても来れない状態が長く続いている。感染症対策としてやむなくとられた措置だが、大変残念なことである。

実は半世紀前にも同様なことが起こった。大学紛争である。私は当時学部の2年生であった。「学生ストライキ」で約8カ月もの間授業はなかった。それでも何故か留年もせず、無事進級できた。(中には紛争前に留年覚悟で出国し、シベリア鉄道でスウェーデンに行って皿洗いをして金を貯めてヨーロッパ・中近東・インドを旅行し、帰国してみるとちょうど運よく授業再開に間に合い、留年を免れたという強運の者もいた。)しかし、今から思えば失ったものも多かった気がする。そこで、私の学生時代の経験も踏まえて「学ぶ」ということを考えてみたい。

当時大学は就職のためというよりは学問をするために行くところという意識が強かったように思われる。授業の有無にかかわらずよく勉強した。

私は大学の学生寮に住んでいた。旧制高校の木造教室を改造した寮で9人部屋であった。勉強する部屋は真ん中に石炭の達磨ストーブがひとつあって冬場に暖がとれたが、別室の蚕棚のような寝室には暖房はなく、冬の寒い朝には布団の上にうっすら霜が降りるようなところだった。部屋替えまで1年間一切掃除はしないので汚いこと限りないところであった。部屋替え前には「ストーム」と称して部屋対抗の水かけ合戦があった。酔っぱらった勢いでバケツに水を汲んでかけあうのだが、ある時消防ホースで消火栓の水を使った寮生がいて当然ながら大目玉をくらった。

朝晩の食事が付いていた。週に一度「わらじ」のように大きなトンカツが出るので皆楽しみにしていた。食事は夜10時までに食べないと「残食」となり、他の寮生が食べてよいことになっていた。ストで授業がなくなってから、私は日が傾く頃に起きて夕食をとり、10時過ぎに「残食」を食べて、徹夜で勉強して朝食を食べてから就寝するという夜昼逆の「グリニッジ標準時」で生活をしていた。寮にいると先輩・同輩から色々な話を聞くことができて面白かった。勧められた本をたくさん読んだ。中でも、旧ソ連の盲目の数学者ポントリャーギンの本が面白かった。ドストエフスキーの長編小説も理解度はともかくすべて読んだ。たまに大学へ行ってバリケードの中で行われていた自主ゼミでマルクスやエンゲルスの本も輪読した。都会に出て間もないこともあって「疎外」という言葉に共感した。

「ストライキ」期間中は思うがままに時間をたっぷり使って大著・名著に挑むことができた。しかし、今になって思えばやはり授業がなかったことでややバランスを欠いた勉強の仕方ではなかったかと思う。たとえば、統計学はその後の私の仕事で重要な役割を果たしたのにも拘わらず、若い頃まじめに勉強しなかったことを悔いている。政治学でトクヴィルを勉強したはずだが記憶がない。量子化学も単位はとっているが中身は覚えがない…。要するにスト終了後単位をとるためだけに「一夜漬け」で凌いだに過ぎない。

「学ぶ」ということは動機付けと教える人への敬意を必要とする。また、とりわけ教養課程の授業は多くの未知の学問との出会いの場である。その中で先輩・友人との交流や「〇〇先生の謦咳(けいがい)に触れる」という言葉が象徴するような人と人の直接的な交わりが果たす役割は大きい。オンライン授業ではまだまだ置き換えられないように思われる。

(経済学部 三谷)

パラ・パワーリフティング日本代表選手 キャンプ

2022年5月4日(水)から5月8日(日)の期間で、パラ・パワーリフティング日本代表選手によるキャンプが岡山商科大学で行われました。岡山市は、スポーツ振興と地域振興を目的として、ナショナルチーム等のキャンプを誘致しており、同代表選手らによる岡山でのキャンプは5回目、本学としての受け入れは2019年、2021年に続く3回目となります。

5月6日(金)14時からは、歓迎式が行われ、大森雅夫岡山市長から「東京パラリンピックでのご活躍、上位入賞をうれしく思います。今後の世界大会でのご活躍をお祈りしています」とご挨拶がありました。井尻昭夫本学学長からは「6月の韓国大会も多くの方に知ってもらいたいと思います。わずかな日程ですが、しっかりと練習に励み、期初の目的を達成してください」と挨拶がありました。

その後、岡山市、本学、おかやまスポーツプロモーション機構から岡山の特産などの記念品の贈呈が行われ、選手たちからはサイン色紙のプレゼントがありました。

石田直章日本パラ・パワーリフティング連盟理事長から「競技は一人だけでなくコーチと一緒に戦う。合宿でチームとして力を合わせることも大切であり、キャンプに当たり良い環境をご提供いただき、感謝しています」、光瀬智洋選手から「3回目となる会場提供ありがとうございます。記念品もとても感謝しています。来月のアジア・オセアニア大会に向けてさらに精進してまいりますので、お力添えと応援をお願いします」とお礼の言葉がありました。

〈経済学部通信〉「高校生のための心理学講座」を知っていますか?

今回は前田先生にご寄稿いただきました。


 一般教育科目の「こころの科学」を担当している経済学部の前田健一です。こころの科学の授業では、心理学のいろいろな分野を取り上げて解説しています。しかしそれでも、前期15回の授業回数では、カバーしきれないほど、心理学の分野や話題は広範囲にわたっています。そこで、今回は高校では教えない広範囲な心理学の分野や話題を知ってもらうために、「公益社団法人の日本心理学会」が提供している「高校生のための心理学講座YouTube版」をご紹介します。

 「高校生のための心理学講座」は、「心理学は実証に基づく科学的な学問である」ということを専門家がわかりやすく伝えるために、2012年度から始まりました。それ以後、毎年全国各地域の大学で夏休み等に対面方式で開催されてきました。2020年度も全国14大学で開催される予定でしたが、新型コロナウィルス感染症の影響によって延期されました。それ以後現在まで、自宅からでも心理学を楽しんでいただけるようにと、YouTube上で「高校生のための心理学講座」が公開されています(随時追加予定です)。興味のある人は、インターネットの検索欄に「高校生のための心理学講座」と入力した後、「高校生のための心理学講座YouTube版|日本心理学会」を選んでください。

 以下に、日本心理学会からの「高校生のための心理学講座」の案内文と案内資料を示しますので、参照してください。以下のコンテンツ表では15分野ですが、現在の「高校生のための心理学講座YouTube版-YouTube」を見ると、25分野に増加しています。

(経済学部 前田)

詳しい案内は以下のリンクにアクセスしてください

高校生のための心理学講座 案内資料

高校生のための心理学講座 YouTube再生リスト

 皆さんは「心理学」にどのようなイメージをお持ちでしょうか?「こころ」の中で考えていることがわかってしまうちょっと怖いもの、あるいは神秘的で怪しげなもの、と考えている人が多いのではないでしょうか。「高校生のための心理学講座」では、このような「心理学」への誤解を解き、「心理学は実証に基づく科学的な学問である」ということを、専門家がわかりやすくお伝えしています。

 まずは概論の「心理学ってどんな学問?」をご覧ください。心理学がとても広い領域をもっていること、どのような分野があるのかをご説明しています。コンテンツは一応目安となる分野に分類していますので、興味のあるコンテンツを開いてみてください。またコンテンツによっては他の分野の内容も含まれていますので、興味のある分野だけでなく、いろいろ覗いてみてください。

〈経済学部通信〉最近の円安現象について

今回は田中康秀先生にご寄稿いただきました。


皆さんもご承知のように、最近、日本円は米国の通貨に対して減価し続けています。東京外国為替市場では20年ぶりとなる1ドル=126円台のレートをつけたとの報道もありました(2022年4月13日)。もし私がドル資金を持っていたら儲かったなあと思ったりもしたのですが、あいにくドル預金を持っていないので私にはこの点での恩恵は何もありません。しかし、これから米国に行こうとしている年配の夫婦が報道記者に(最近の円安現象について)聞かれて、「困りましたねえ!もっと(ドルに)交換しておいた方がよいですかね!」と言っていたのが印象的でした。

現在の円安現象が生じているのにはいくつかの要因が考えられますが、重要な1つの要因は日米間の金利差が影響しているといわれます。ウクライナ情勢などを受けてアメリカの消費者物価は上昇し、最近8.5%を記録したとの報道がありました(2022年4月12日)。そのため、FRB(アメリカの中央銀行)はそれに対抗するため金利の引き上げを模索していますが、一方、日本は目標インフレ率2%を達成するために金融緩和政策を続けるとの日銀総裁の発言をニュースは伝えています。結果として、ゼロ金利政策を堅持している日本との金利差はさらに拡大することが予想され、それが円安現象に拍車をかける可能性があります。もっとも、日本においても、ウクライナ情勢による世界の動きや円安による輸入価格の上昇などにより、最近ではガソリン価格をはじめとして、生活用品全般の値段が上がりつつあります。こんな中で、日本の金融政策は今後どうあるべきと皆さんは考えるでしょうか。円高・円安のメリット・デメリットを含めて経済の仕組みを考える具体的機会の一つといえるでしょう。

(経済は生きているので、この拙文が掲載されたときには状況が変わっている場合があることをお断りしておきます。)

 

(経済学部 田中康秀)

〈経済学部通信〉大学と楷の木

今回は佐藤先生にご寄稿いただきました。


 岡山商科大学の「井尻記念館」の正面玄関前に赤く紅葉した【楷(かい)の木】」が植樹されています。「井尻記念館」は、その名の通り、「初代・井尻学長のご功績を記念して建設された」建物です。

 では、この建物の正面玄関前に、なぜ「楷の木」が植樹されているのでしょう か?

 今から2500年前、儒学の祖、孔子(紀元前552~479)が亡くなりました。孔子の墓所のまわりに、弟子達が中国全土から集めた美しい木々を植樹したそうです。これら木々の中で、「楷の木」が世代を超えて受け継がれ、強く美しい大樹に育ちました。

 その後、「楷の木」は科挙(中国の隋の時代から清の時代までの官僚登用試験)の合格祈願木となり、歴代の文人が自宅に「楷の木」を植えたことから『学問の木』とも言われるようになったそうです。

 また、寛文10(1670) 岡山藩主池田光政が津田永忠に命じ閑谷学校を創立しています(現存する世界最古の庶民のための公立学校です)。現在の「岡山県立和気閑谷高等学校」です。

 

 このような歴史を踏まえ、学生の皆さんには、一生懸命「学問に励んで欲しい」という大学からの願いを込めて、「楷の木」がキャンパス内に植樹されているのです。皆さんも、ぜひ、他大学を訪問したときには、キャンパス内に「楷の木」が植樹されているかどうかを探してみてください。

閑谷学校の楷の木(下記アドレスより参照ください)

https://www.nihon-kankou.or.jp/okayama/332119/detail/33211ac2102045086

  秋には美しく紅葉する「楷の木」(筆者撮影)

(経済学部 佐藤豊信)

2022年度前期リフレッシュダンス教室、申込受付中

「商大講座 特別編 前期リフレッシュダンス教室」を下記の通り開講いたします。

音楽に合わせてゆっくり身体を動かしたり、頭の体操をしたり、誰でも出来る手軽な体操やダンスなどに親しむことを主としています。

対象者:ダンスや健康づくり等に興味・関心のある方など

指導者:青 山 敦 子 (岡山商科大学 社会総合研究所客員教授)
    小 野 陽 美 (岡山商科大学 社会総合研究所特別研究員)

日付:4月18日(月)・25日(月)、5月16日(月)・30日(月)、6月6日(月)・20日(月)、7月4日(月)・25日(月)計8回

時間:11:00~12:30(90分程度)

場所:岡山商科大学 剣道場

料金:1回 2,000円(消費税・施設使用料込)
   ※初回は保険料を別途いただきます。

定員:30名(最少施行人数:4名)

持 参 物:動きやすい服や靴、 水 、タオル2種類(床に敷く用の大きめのもの、顔や体をふくもの)

(リフレッシュダンス教室開催にあたって)
1.正門入って左手にあります、守衛室にて、検温と問診票のご記入をお願いいたします。
2.お車でお越しの際は、守衛室の受付簿にご記入いただき、構内にご駐車ください。
3.消毒用アルコールをご用意しておりますので、手指消毒にご協力ください。
4.来場時はマスクの着用をお願いします。
5.「3つの密」を防ぐために、換気を行い、間隔をあけて教室を行います。ご理解とご協力をお願いいたします。

※コロナ禍により、開講途中で、中止もしくは延期となる場合があります。

(社会総合研究所)

 

定食/日替弁当  480円 → 300円 で提供します。

 2022年3月28日に、百十四銀行と協力企業4社(ライフォス株式会社、和研ハーディ株式会社、株式会社ブックス、株式会社サンホーム岡山)から、学生支援のためにお米1,230Kgを寄贈いただきました。

 この事業は、百十四銀行及び協力企業4社が、新型コロナウイルス感染拡大による影響で、世帯収入やアルバイト収入が減るなど、経済的に困難な状況にある学生を支援するため、百十四銀行にて発行した私募債※の手数料の一部を利用して精米を調達し、学生の支援に役立てるというものになります。

 贈呈式では、百十四銀行清輝橋支店・山口哲也支店長から「お米の寄贈により、少しでも多くの学生へ支援が届くことを願っています」とのご挨拶がありました。協力企業を代表してライフォス株式会社・大塚充常務取締役からは「岡山の大学生の支援を行うことで、郷土岡山が盛り上がっていくことを願っています」とのご挨拶がありました。

 井尻昭夫学長から「百十四銀行と地域に根差す4社の皆様からのご支援はとてもありたがい。岡山商科大学も皆様と共に地域の発展に貢献したい」と挨拶がありました。学生を代表して経営学部・経営学科2年の川ノ上奈美さんから「お米のご支援により、しっかり食べて健康にこころがけます。社会の一員となった後は、この恩返しをしていきたい」とお礼の言葉がありました。

 岡山商科大学では、昨年4月に学生食堂の一部メニューに補助を行い、100円で食事ができる事業を行い、大きな反響をいただきました。それを受け、岡山ハーモニーライオンズクラブ、岡山青年会議所、卒業生からもお米やインスタント麺の寄贈をいただき、学生生活の助けとなりました。今回のお米の寄贈もこうした地域からの温かい学生支援活動の一つです。

※私募債は、会社が資金調達のために発行する「社債」の一つで、取引先金融機関等、特定少数の投資家に引受を依頼して発行する社債です。償還日には発行企業から引受人に対し、元利金の支払が行われます。