公益社団法人 岡山青年会議所主催の「シゴトカレッジ2023」にて、商学科・三好宏教授の4年生と3年生のゼミが事業クロージング会でW受賞を果たしました。
本学は、岡山青年会議所主催イベントに2015年度から活動協力しており、昨年度まで講義形式で開催されていた「シゴトカレッジ」が企業との実践型に内容変更され、新たな取組みとして本学も活動に参加しました。
なお、シゴトカレッジ2023は、「新規提案型授業をリアルな企業で実践!」として以下の通り開催されました。
対象:岡山県下の大学生
期間:2023年5月20日(土)~7月8日(土)
概略:
- 会議所に加盟する企業の経営者などと一緒に、その企業の新事業や課題解決を考える企画
- 次世代を担う若者が経済や企業の仕組みに触れ、学ぶことで、一つの物事を様々な視点から考えられる柔軟性や自らの事業を興す向上心の情勢を目的とする
- 地元企業の魅力を体験することで『おかやま』のまちに誇りをもち、優秀な人財の発掘及び、地域経済の発展に繋げる
2023年5月20日(土)事業キックオフ会
杜の街グレースにて、事業キックオフ会が開催され、商学科・三好宏教授の4年と3年のゼミ生が参加しました。
本学の他にも、環太平洋大学、岡山理科大学、山陽学園大学、中国学園大学、ノートルダム清心女子大学の計6大学10チームが会場に集まりました。
各大学紹介にて、岡山商科大学は商学科4年の原田さんよりご挨拶。
各大学の挨拶が終わった後は、株式会社ベネッセコーポレーションの野崎氏による講演「仕事を考える」と、PLUG MAGAZINE編集長の山本氏による講演「リージョナルマガジンが考えるローカルの未来」を拝聴しました。
本学と事業を取り組むコラボレーション企業
4年ゼミと一緒に事業を取り組むのは、岡山市北区芳賀に選果場をもつ桃農園「雅桃園」さん。
繁忙期の人材確保や下等級商品の流通など、課題を抱えています。
3年ゼミと一緒に事業を取り組むのは、岡山市北区大供に位置するクォーテーションマーク株式会社さん。
自社アイスクリームを使用した販売実践に取り組みます。
4年ゼミ:2023年5月29日(月)雅桃園訪問
商学科・三好宏教授の4年ゼミ生が、実際に雅桃園を訪問し、仕事内容や企業課題を伺いました。
企業課題として、繁忙期の人材確保、下等級商品の流通(C級品、可品の販売先に苦慮、作物はS級品や秀品に比べ下等級の収穫量が圧倒的に多く、直営店や加工工場に送るが処理しきれず廃棄ロスが多い)などを抱えており、加藤社長から「若い人の発想で今までにないアイデアをだしてもらい、私たち農家を助けて欲しい」と、お言葉をいただきました。
4年ゼミ:2023年6月12日(月)桃の袋掛け体験
今回は実習として、雅桃園にて、桃の袋掛けを体験しました。
加藤社長より、従業員への安全配慮や勤務管理、アルバイトの人員確保について説明をうけました。
品質の良い桃をつくるために袋掛けは大事な作業です。
学生からは、桃のハウス栽培やC級品の加工品移動販売車など様々な案がでていました。
7月8日の事業クロージング会にむけてアイデアをまとめていきます。
3年ゼミ:2023年5月29日(月)クォーテーションマーク㈱打合せ
商学科・三好宏教授の3年ゼミ生が、CoMA COFFEE STOREにて、クォーテーションマーク㈱の池田社長と今後の活動について打合せしました。
目標は、7月8日の事業クロージング会までに自分たちでブランドやロゴ、商品をつくり、SNS広報をして販売実践をすること。
6月5日までに「コンセプトやロゴ案の作成」、「実際に店舗運営する際の役割」の2つの課題について各自で案を考え、3種類の商品開発を行うこととなりました。
まずは販売するアイスクリームを試食。美味しさに笑顔があふれます。
池田社長から「楽しみながら仕事に向き合うと効率が何倍にもなる。作業も進み、自由な時間も作れる。楽しみを見つけながら一緒に頑張りましょう」と言葉がありました。
3年ゼミ:2023年6月5日(月)店名やコンセプト・ロゴの話し合い
池田社長がゼミの時間に本学へお越しになり、先週もらった課題をもとに、自分たちで販売する店名や店のロゴ、コンセプトなどを話し合いました。
まずは全員で考えた内容をプレゼン発表。
みんなで考えた案をもとに話し合いを進めます。
来週は話し合った結果をもとにCoMA COFFEE STOREにて新商品の検討会を行うこととなりました。
3年ゼミ:2023年6月12日(月)新商品および価格設定検討会
CoMA COFFEE STOREにて、新商品開発や原価を考慮した価格設定について検討を行いました。
検討会に先立ち、池田社長から学生の提案したコンセプトの「みんなに愛される」に対して、「みんなに愛されるようになるのは企業が大きくなってからの課題であり、小規模企業の商品はターゲットを絞り込みながらマイノリティの客層を狙い、そこで話題になることでブランド力を高めていく必要がある。どの層をターゲットをするにしても商品に対して熱い気持ちが作り手側にないとお客様には響かない」と指摘をいただきました。
これを受け学生は、平日は「学校帰りの生徒・学生」、土日は「スイーツ好きの女性」にターゲットをしぼり、7月の暑い時期を考慮して、桃の果肉を入れたヨーグルトアイスパフェを試作しました。
そして、来週までの課題として、SNS(Instagram)を活用した広告案やロゴづくりなどをすることとなりました。
3年ゼミ:2023年6月19日(月)SNS広報・ストアオペレーションの勉強会
CoMA COFFEE STOREにて、新商品の試作品をつくり、Instagramを活用したSNS広報のポイントやストアオペレーションについて教わりました。
先週決めたターゲット層にむけて商品づくり。
学生が考案した商品を試作する際、「仕入れで必要な材料の名称が明確になっていないと仕入れ時に混乱を招くため、購入指示は明確にした方が良い」とアドバイスをいただきました。
つくった試作品を撮影し、SNS広報を考えます。
池田社長から、「新ブランドの立上げ時は、とにかく人に知ってもらうため、タグ付けなどで検索に引っ掛かるように工夫することが大切。学生個人のInstagramはストーリー投稿が主流だが、それでは検索で出てこないため、通常投稿にタグを付けて多く記事を出す必要がある」と教えてもらいました。
3年ゼミ:2023年6月21日(水)新商品試作検討会
CoMA COFFEE STOREにて、6月28日からの限定出店にむけて試作品を改めて検討し、販売商品を決めました。
ストロベリーパフェとチョコバナナパフェの2種類をつくり、レシピも整え、材料もg単位で設定。
自分たちでつくったロゴもカップに映えて良い感じ!
3年ゼミ:2023年6月26日(月)SNS広報打合せおよび新商品販促動画撮影
CoMA COFFEE STOREにて、Instagramで広報する際どのようにしたら新規顧客に情報を認知してもらえるかをグループで話し合いました。
学生からは、「ストーリーと通常投稿を絶え間なくアップする」、「インフルエンサーにDMを送り、ご来店いただく(仕事依頼にならないよう注意)」、「スタッフの情報を載せる」、「商品内容の紹介」、「静止画だけでなく動画をアップする」など学生から様々な意見がでました。
その後、池田社長のアドバイスをいただきながら、商品紹介や発売日の販促動画を撮影しました。
3年ゼミ:2023年6月28日(水)・30日(金)、7月2日(日)
3日間限定「HAVE A ICE DAY」出店
いよいよ3日間限定出店!!チラシも自分たちでつくり、
販促用アカウントを作成してInstagramで広報しました。
CoMA COFFEE STOREの入口は、人通りが多い道の裏にあるので、看板を設置。
階段をあがると、OPEN看板とPOPが分かりやすく掲示されていました。
お店に入ると受付(接客レジ)があり、名前(あだ名も可)と注文を聞かれ、お会計を済ませます。
注文が入り次第、衛生面に気をつけながら、注文商品をつくります。
アイスクリームパフェ完成!
お客様は名前(あだ名)を呼ばれて、自分のパフェを受け取るので、スタッフとお客様の間でコミュニケーションもはかれる仕組み。
店舗内には映えスポットがあったり、
写真撮影に気軽に応じたりと、お客様の個人アカウントでのInstagram広報を狙いました。
閉店後は次回出店用の商品コップにシールを貼ります。
(実はコップ一つ一つ心を込めて貼っていました)
その他にも外でチラシを配布する呼び込み係もおり、学生11名で2時間ごとの交代制とし、各担当を一回は経験するように役割分担を決めました。
3日間限定営業で、28日(水)に46個、30日(金)に43個、3日(日)に70個と、合計159個を販売しました。
ご来場いただいた皆様、誠にありがとうございました!
3年ゼミ:2023年7月3日(月)限定出店販売振り返りおよびまとめ
7月8日(土)の事業クロージング会に向けて、限定出店販売の振り返りとともに、プレゼン発表をどのように行うか話し合いました。
実践した内容が多いため、学生からは様々な意見がでました。
池田社長からは「一生懸命行ったからこそ想いが強く、喋りたいことが沢山あると思う。しかし、発表制限時間10分を超えないように内容を取捨選択し、聞く人の気持ちになって自己満足にならない発表にしてほしい」とアドバイスをいただきました。
2023年7月8日(土)事業クロージング会
杜の街グレースにて、事業クロージング会が開催され、商学科・三好宏教授の4年8名と3年11名、計19名のゼミ生が参加しました。
4年ゼミは、雅桃園の人材確保と下等級商品のロス削減についてプレゼン発表しました。
雅桃園の強みをあげながら、人材確保については長期的なインターン生の活用を提案し、下等級商品のロス削減については桃フェスを開催し、屋台出店やサイコロ桃ゲーム(サイコロをふって出た目で景品の桃をプレゼント)、桃の早食いコンテストなどのイベントを提案しました。
3年ゼミは、クォーテーションマーク㈱のアイスクリームをつかった3日間限定「HAVE A ICE DAY」出店実績についてプレゼン発表しました。
自分たちで商品開発や宣伝(SNSや近隣企業へのチラシ配布)、店舗のオペレーションなどを行い、3日間限定販売で損益分岐点の売上にギリギリで達したことを報告。
“知っている”でも“できる”でもなく“やっている”を体現したことをPRしました。
選考の結果、4年ゼミは優秀賞受賞!!
本学の他にも岡山理科大学が受賞しました。おめでとうございます!
そして、3年ゼミは最優秀賞を受賞!!!おめでとうございます!
本学は最優秀賞、優秀賞のW受賞となりました。
お世話になりました雅桃園およびクォーテーションマーク株式会社の皆さま、岡山青年会議所の皆さま、誠にありがとうございました。
おかげ様で学生にとって非常に学びの深いものとなりました。
余談(2023年10月14日(土)~15日(日)大学祭)
今回の繋がりをきっかけに、2023年度商大祭にてクォーテーションマーク㈱のアイスクリームを3年ゼミが販売しました。
口あたりがなめらかで優しい甘さ!するっと食べられる美味しさです。
まだ暑い日が続いていたので、1日目は午前中で完売したほど、売れ行きが好調でした。
(文責・産学官連携センター長 三好宏)