〈経済学部通信〉最近の円安現象について

Spread the love

今回は田中康秀先生にご寄稿いただきました。


皆さんもご承知のように、最近、日本円は米国の通貨に対して減価し続けています。東京外国為替市場では20年ぶりとなる1ドル=126円台のレートをつけたとの報道もありました(2022年4月13日)。もし私がドル資金を持っていたら儲かったなあと思ったりもしたのですが、あいにくドル預金を持っていないので私にはこの点での恩恵は何もありません。しかし、これから米国に行こうとしている年配の夫婦が報道記者に(最近の円安現象について)聞かれて、「困りましたねえ!もっと(ドルに)交換しておいた方がよいですかね!」と言っていたのが印象的でした。

現在の円安現象が生じているのにはいくつかの要因が考えられますが、重要な1つの要因は日米間の金利差が影響しているといわれます。ウクライナ情勢などを受けてアメリカの消費者物価は上昇し、最近8.5%を記録したとの報道がありました(2022年4月12日)。そのため、FRB(アメリカの中央銀行)はそれに対抗するため金利の引き上げを模索していますが、一方、日本は目標インフレ率2%を達成するために金融緩和政策を続けるとの日銀総裁の発言をニュースは伝えています。結果として、ゼロ金利政策を堅持している日本との金利差はさらに拡大することが予想され、それが円安現象に拍車をかける可能性があります。もっとも、日本においても、ウクライナ情勢による世界の動きや円安による輸入価格の上昇などにより、最近ではガソリン価格をはじめとして、生活用品全般の値段が上がりつつあります。こんな中で、日本の金融政策は今後どうあるべきと皆さんは考えるでしょうか。円高・円安のメリット・デメリットを含めて経済の仕組みを考える具体的機会の一つといえるでしょう。

(経済は生きているので、この拙文が掲載されたときには状況が変わっている場合があることをお断りしておきます。)

 

(経済学部 田中康秀)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です