〈経済学部通信〉バングラデシュとの交流が始まります

 皆さん、バングラデシュという国をご存知でしょうか。バングラデシュは、ベンガル人の国という意味で、インドの東隣、ベンガル湾に面する国です。かつてはインド、パキスタンと共にイギリスの統治下にありましたが、1947年にインドが独立する際、イスラム教徒地域としてパキスタンと共に独立し、「東パキスタン」と呼ばれていました。1971年にパキスタンから独立し、「バングラデシュ」が誕生します。私たちの世代は、その年にビートルズのメンバーだったジョージ・ハリスンの呼びかけで行われた「バングラデシュ難民救済コンサート」で、パキスタンからの独立戦争のため多くの難民が発生したことを知りました。

 現在の人口は1億7360万人で世界8位。首都ダッカには3,660万人の人々が暮らしていて、人口密度は34,000人と世界有数の過密都市です。一人当たりGDPは2,600米ドルで、低中所得国に分類され(世界銀行)、まだまだ貧しい国ですが、毎年4~5%の速さで成長していますので、高中所得国になるのも間近でしょう。

 そのダッカにあるイースト・ウェスト大学のモハンマド・アシク・モサディク副学長が昨年11月に来学され、ダウド・アリ在日バングラデシュ大使臨席のもと、同大学との交流協定が締結されました。第1の目的は、同大学に作られる日本語コースで2年間日本語と専門の基礎を学んだ学生を3年次編入生として本学が受け入れることです。その後、井尻裕之先生と私が同大学を3度訪問し、学生受け入れの条件を詰めたり、日本語コースの進捗状況を見学し、学生に商大の説明をしたりしてきました。来年度後半には同大学で日本語を勉強した学生が本学に留学してくると期待しています。

 

 この3年次編入制度は、バングラデシュでは2+2(two plus two)と呼ばれており、多くの大学が関心を示してくれていて、おそらく数年内にはイースト・ウェスト大学以外からの学生受け入れも始まると思います。また来年度にはダッカ市内の日本語学校からの学生受け入れも始まる予定です。

 さてダッカの市内の様子ですが、人口密度の高い都市ですので、とにかく人が多い。しかも若者が。全人口の約40%が20歳未満で、高齢化社会の日本とは大違いです。そして、圧倒的に車社会で、日中は大渋滞。ホテルからイースト・ウェスト大学までは3キロ程なのですが、車で最低30分はかかります。1時間以上かかったこともありました。公共交通機関としては2023年に南北を結ぶ都市高速鉄道(MRT)6号線約20キロが開通しただけで、人々はバスやリキシャを利用するのですが、これがすごい。バスですが、ボロボロの車体からドアを開けたまま車掌さんが身を乗り出して、行先(たぶん)を叫びながら、隣の車にどけの指示を出しています。バス停らしき看板はなく、お客さんがいると止まってくれるようです。リキシャ(力車から来ているそうです)は、タイのトゥクトゥクのようなもので、自転車あり、バイクあり、電動バイクありで、気ままな運転で、車の前を突然横切るなど交通マナーは最悪です。

 そして車ですが、我先にという感じで、止まる時は車間距離ほぼなし。日本のように前の車と数メートル空けて止まろうものなら、割り込み間違いなし。クラクションは鳴らしっぱなしです。おそらく車やリキシャとの接触が多いのでしょう、皆さん車の前後に特注のバンパーを付けています。ですので、座っているだけなのですが、ひやひやしっぱなしで、一日車に乗っているとすごく疲れます。一つ許せるのは、親日国らしく、車はほとんど日本車。8月に私たちを運んでくれたのはトヨタ・グランエースの新車。お金があるところにはあるものだと感心しました。

 このように、来年度からバングラデシュとの交流が始まります。これまでの中国、台湾、韓国だけでなく、東南アジア、さらにヨーロッパなど多様な国の大学との交流を進め、留学生の多様化を図っていきたいと思います。数年後の変化を期待してください。

(経済学部 吉井昌彦)

台湾 修平科技大学 応用日本語学科 本学で夏季研修(2)

台湾の修平科技大学応用日本語学科の本学での活動も二週目に入りました。午前中に日本語を学び、午後からは日本事情や日本文化について学ぶのは同じですが、二週目からの日本語の授業では、日本語・日本文化勉強会のボランティアも参加し、一緒に会話練習も行いました。
日本事情の講義では、8月24日(月)には、西春奈先生が「地域と大学の連携可能性」について、本学学生の番田芋の活動についてお話くださいました。番田芋のどら焼きの試食は大変好評で、皆さん、お土産に買って帰られるようです。その後、受講生はグループに分かれて、台湾の地域と大学との連携の現状について日本語と中国語を交えたプレゼンテーションを行い、本学の学生と質疑応答をしました。

 

25日(火)は倉敷美観地区見学と浴衣体験、26日(水)は菊川先生の「柔道」の講義と実技、27日(木)は招き猫美術館の見学と招き猫の絵付け体験など、さまざまな日本文化体験を行いました。

28日(金)には、この二週間で一番思い出に残ったことを日本語でスピーチしました。その後、閉講式で修了証書が授与されました。講師をつとめてくださった陳先生、西先生、菊川先生、そして日本語・日本文化勉強会ボランティアの皆さん、ありがとうございました。受講生もスピーチで触れていましたが、人と人とのつながりの大切さを実感した二週間でした。

(経営学部商学科 松浦芙佐子、林麗華)

 

台湾 修平科技大学 応用日本語学科 本学で夏季研修(1)

昨年に引き続き、台湾の修平科技大学応用日本語学科の社会人コースを中心とする研修団30名が、廖鑫先生の引率で、本学での2週間の夏季研修に来岡されています。主に、午前中に日本語を学び、午後からは日本事情や日本文化について学ぶプログラムです。
8月18日(火)は開講式の後、日本の金融についての講義を井尻先生から受けました。その後、岡山といえば白桃ということで、桃狩りに出かけました。19日(水)は岡山紹介の講義とキャリアセンターの吉田さんと横田さんを講師にお迎えして日本のビジネスマナー講習会を実施しました。日本語・日本文化勉強会のボランティアも加わって、敬語を使った電話対応の練習をしました。

日本文化体験として、18日(火)は旧暦の七夕でしたので、短冊に願い事を書いて笹に飾りました。20日(木)には大学のセミナーハウスの和室でお抹茶体験をしました。慣れない正座に苦労しながら、美味しいお抹茶をいただきました。21日(金)には日本の折り紙の歴史と応用を学び、その後、浴衣を折りました。

来週も研修は続きます。研修団を迎えるためご準備くださった国際交流室、総務企画課、学生課、施設課の皆さん、講師をつとめてくださった井尻先生、キャリアセンターの吉田さんと横田さん、陳先生、講義をお手伝い下さった黎先生、日本語・日本文化勉強会ボランティアの皆さん、ありがとうございました。

(経営学部商学科 松浦芙佐子、林麗華)

 

 

日本語・日本文化勉強会 ー夏季休暇中のボランティア募集ー

 2026年度前期の日本語・日本文化勉強会は、木曜日の5限に開催中です。留学生に、語学の授業ではない環境で、普通に日本語を使って学生同士交流していく場を、日本人ボランティアとともに提供しています。

 おしゃべりをしたり、日本語を使うカードゲームをしたり、日本語を自然に使う交流の時間を過ごしています。今期は7月16日(木)まで毎週行います。

 

 今年度の活動は、夏季休暇中にも行います。8月の後半の2週間、台湾の修平科技大学から成人クラスの学生を中心に約30名の学生が、本学を訪れます。その夏季研修にて、日本語の会話を一緒に練習したり、日本文化体験のアシスタントをしたりする日本人ボランティアを募集しています。

 昨年の夏季研修の様子は商大ブログで紹介していますので、詳しい活動について知りたい人はそちらも見てください。

(商学科 松浦芙佐子)

〈経済学部通信〉三谷直紀特任教授がご退職されました

2026年3月31日をもって、長年にわたり教育・研究に尽力されてきた三谷直紀先生が退職されました。

三谷先生は労働経済学を専門とし、日本の労働市場や政策に関する研究・教育の第一線で活躍されてきました。その歩みの出発点は数学にあります。東京大学理学部・大学院で数学を学んだ後、1974年に旧労働省(現・厚生労働省)に入省され、約15年にわたり労働政策の立案や労働市場分析に携わりました。理論だけでなく、現場の課題と向き合ってきた経験は、その後の研究と教育の大きな礎となっています。

1989年に神戸大学大学院経済学研究科の助教授に着任されて以降は、大学教員として多くの学生を指導しました。2013年からは岡山商科大学経済学部に拠点を移し、2021年からは特任教授として教壇に立ち続けてこられました。

三谷先生の授業の魅力は、「現実とつながる経済学」にありました。労働省での実務経験に加え、フランスやイギリス、アメリカの大学・研究機関での在外研究や教育経験を活かして国際的な視点から日本の労働問題を捉える講義は、多くの学生にとって新鮮で刺激的なものでした。

研究面でも、長期失業のメカニズムや最低賃金制度、女性管理職比率の国際比較など現代社会の重要な課題に取り組み続け、多くの成果を発表されてきました。理論と実証、そして政策をつなぐ研究スタイルは、労働経済学の分野において確かな存在感を示しています。

また、岡山県がご出身ということもあり、県内の自治体と連携して高齢者雇用の観点から地域の活性化にも取り組まれました。

長年にわたるご尽力に、心より感謝申し上げます。三谷先生が育ててこられた学びの精神は、これからも多くの学生の中で生き続けていくことでしょう。

(経済学部 熊代和樹)

経済学部教授会での挨拶
花束の贈呈


三谷先生は商大ブログにも多くの記事をご寄稿くださいました。過去の記事も是非ご覧ください。

〈経済学部通信〉情けは人のためならず:ワクチンとクジラの話

〈経済学部通信〉The Credibility Revolution(信頼性革命)

〈経済学部通信〉思いて学ばざれば即ち殆し

〈経済学部通信〉思いて学ばざれば即ち殆し

〈経済学部通信〉仕事を学ぶこと(On-the-Job Training)

〈経済学部通信〉構造把握力

〈経済学部通信〉コートジボワール訪問記

〈経済学部通信〉英語でレクチャー

〈経済学部通信〉英語でレクチャー

 

 

 

〈経済学部通信〉日韓学生未来フォーラム -韓国編-

 

(財)李煕健韓日交流財団が主催する、「第10回日韓学生未来フォーラム」に本学の学生4名が参加します。日韓相互理解を目的として、両国の学生15名ずつ計30名と関係者10名が集まり、ワークショップや交流会が行われます。8月と11月の2回ある研修のうち、今回は8月26日~29日に開催されたソウル研修の体験記を報告します。

■永利海聖(経済学部4年)

日韓未来フォーラムのソウル研修に参加しました。人生初の海外でした。当初は緊張しましたが、韓国の皆さんの温かいおもてなしに助けられ、安心して有意義な時間を過ごせました。歴史や文化について直接対話する中で、顔を合わせ心を開くことが相互理解の第一歩だと感じました。本やネットでは得られない貴重な学びでした。

次回の日本研修では私たちが万全の準備で皆さんをお迎えしたいと思います。

 

■角南琴音さん(経済学部4年)

韓国研修では、3泊4日の短い期間ながら多くの学びと交流がありました。文化・経済・政治の分野ごとに分かれて行った日韓学生によるディスカッションでは、未来の友好に向けて活発な意見交換がなされ、とても刺激を受けました。また、観光や晩餐会を通じて交流を深め、特に夜にお菓子を囲んでゲームを楽しんだことは忘れられない思い出です。今回築いた絆を大切にし、次回の日本研修では日本チームが中心となり、一層盛り上げていきたいです。

東国大学(韓国・ソウル)での討論会

〈経済学部通信〉研究発表@メルボルン

今回は商大ブログ担当・熊代の寄稿です。


9月17日,18日にオーストラリアのメルボルンで開催された11th Annual Conference Contests: Theory and Evidenceで研究報告をしてきました。

メルボルンはオーストラリア本土のほぼ南端に位置する都市で,関西国際空港からシンガポール経由で片道14時間+乗り継ぎ待ちのフライトでした(長かった…😅 )。

 

メルボルン空港からはバスで市内中心部へ向かいます。

空港から市内へ向かうSkyBus

バスに揺られること約30分,Southern Cross駅に着きました。

Southern Cross駅
Southern Cross駅前の風景

メルボルンは1901年のオーストラリア連邦建国後,キャンベラに首都が移転されるまで臨時の首都だったこともあってか,とても大きな街です。

市内にはアジア料理店の集まったエリアやギリシャ料理店などがあり,道行く人も色々な国籍や宗教などのルーツを持った人が入り乱れています。また,1800年代の移住時代の建物と近代的な高層ビルが隣接していたりと,空間的にも時間的にも色々なものが混ざった面白い街でした。

メルボルンの街並み
 

Flinders Street駅
王立展示館

さて,今回の学会が開催されるのは市内中心部,王立展示館から程近くにあるRMIT Universityです。なかなか奇抜な建物ですが,建築やデザイン,メディア関連の学部が有名であることが影響しているのかもしれません。会場は最上階の緑のモコモコがついているあたりの部屋でした。

RMIT University 前衛的な建築が面白いです

この学会は年一回開催されていて11回目の開催だそうですが,熊代は今回初参加です。知り合いどころか日本人もいない完全アウェーの学会で頑張ってきました(とは言えみんなすごくフレンドリーでした)。

名立たる名門大学の中にOkayama Shoka Universityの文字が!

学会の中心テーマはコンテスト理論です。コンテスト理論というのは人や企業などがそれぞれの資源(お金,時間,労力などなど)を投入することで勝者を決める状況を分析するための理論です。例えば,一番初めに成功した企業だけが独占的利益を得られる企業のR&Dや,選挙戦に勝利した候補者だけが議員になれる選挙活動,プロスポーツチームのトーナメント戦など,幅広い分野の分析に応用されています。

もうすぐ開会です

今回発表した研究は企業内の昇進競争のように,同じ相手同士で毎月成果を競い合う状況で,時間を通じてどのように限られた資源を分散するかを分析した研究です。興味を持ってもらえたようで色々とコメントや質問もあり,収穫の大きい学会発表になりました。

帰国は夕方の便だったのでクイーン・ビクトリア・マーケットを散策。観光客だけでなく地元民も訪れる市場で,活気に満ち溢れていました。

QUEEN VICTORIA MAKET
生鮮食品から日用品,お土産まで色々なものが並びます

 
 

追伸:帰国後,6日ぶりに息子を抱っこしたら腰を痛めたのは内緒です。

(経済学部 熊代和樹)

〈経済学部通信〉本学経済学部4年生の学生の写真が日本経済新聞オンライン記事に掲載されました

8月27日 17:33公開の日経速報ニュースに,経済学部4年生の角南琴音さんの写真が掲載されました。
会員限定記事ですが,学内ネットワークから附属図書館の日経テレコン21にアクセスすると読むことができるので,商大関係の皆さんは是非チェックしてみてください。

韓国の次期駐日大使が抱負「関係、思慮深く育てていく」

記事は韓国の次期駐日大使である李赫(イ・ヒョク)氏による,「韓日未来フォーラム」の式典での挨拶についての内容です。
角南さんは本学の代表としてフォーラムに参加しており,その際の写真が掲載されています。

 

フォーラムに関する商大ブログ記事はこちら:

2025年度前期 日本語・日本文化勉強会開催中

日本語・日本文化勉強会は、日本人ボランティアと留学生が一緒におしゃべりをしながら、留学生の日本語力を自然に向上させることを目的とした時間です。日本人ボランティアは留学生のみんなが「たくさんしゃべれる」ように工夫しながら活動しています。昨年度は日本語能力試験の前の5週間に集中して実施しましたが、今年度は毎週火曜日の5限目に変更して開催中です。

今期は韓国、中国、台湾からの留学生が参加しています。参加している留学生の声を紹介します。

「異なる国の友だちと会って、面白い会話もできて、楽しいです!」

「日本語で話せて楽しかったです」

「みんなとゲームができて面白かったです」

「大切な友達ができて嬉しいです」

ボランティアの人からは

「留学生のみんなとお話ができて楽しかったです」

「最初、きたときは緊張しましたが、今ではなんとか話せて楽しいなと思いました」

「楽しく異文化交流ができ、自分の価値観も変えることができた」

といった声が聞かれました。

日本語・日本文化勉強会の日本語ボランティアは実践学習講座(集中講義)として30時間の活動で1単位認定されます。他のボランティア活動と時間を合算することもできます。興味のある方は教務課カウンターで申し込んで参加してください。

(経営学部商学科 松浦)

芸術の秋:中国の民族楽器演奏会を開催します

この秋、中国の大連外国語大学の芸術団が来岡し、中国の伝統楽器、琵琶、二胡、古箏、竹笛の演奏会を2日間、開催します。『光の君へ』で吉高由里子さん扮する紫式部が奏でる琵琶をご覧になった方もいらっしゃると思います。それぞれの楽器の音色を楽しむことができる独奏や、迫力のある二重奏や四重奏など、ぜひ会場でお楽しみください。

1日目

日時:11月23日(土)14:00~15:00

会場:岡山商科大学孔子学院(図書館棟5棟)

申込不要、入場無料

 

2日目

日時:11月24日(日)14:00~15:00

会場:RSKイノベイティブ・メディアセンター

   能楽ホールtenjin9(テンジンナイン)

入場無料、要申込ですが、当日参加も可能です。

午後のひと時を美しい音楽でお楽しみください。皆様のご来場をお待ちしております。

(岡山商科大学孔子学院学院長 黎)