〈経済学部通信〉環境経済学をほんのすこしだけ

今回は4月に着任した伊藤泰規先生にご寄稿いただきました。


みなさんこんにちは、すっかり汗ばむ季節になりましたね。今回の経済学部通信では本年度より助教に着任した筆者の専門について、ほんのすこし紹介します。

私たちの暮らす社会経済システムでは、石油や天然ガスなどの化石エネルギーを電力や自動車の原動力に換えています。化石エネルギーを消費する際には燃焼され、温暖化ガスが排出されます。温室効果ガスが増加すると、地球の気温が上昇し、地球温暖化を引き起こします。このままの暮らしを続けると、私たちの世代が死ぬまでに暮らしていくことが難しくなるほどの暑さになると言われています。

現在、原油価格に影響を与えるような戦争や国家間の緊張関係が起こっています。このような状況では、より炭素強度の非効率的なエネルギーが使われ、温暖化ガスの増加に拍車をかけることが研究の集積により分かっています。

一人ひとりの手に負えないこのような状況において、私たちはどのような形で温暖化を引き留めることができるでしょうか?環境経済学では、この問題を外部性として、その責任を社会経済システムの中に組み込んで改善する術を学びます。

 

ひとつ、私たちが比較的簡単に実践できる手法がESG投資です。

「環境(environment)、社会(social)、企業統治(governance)に配慮している企業を重視・選別して行う投資。ESGはそれぞれの英語の頭文字をあわせたことばである。環境では気候変動対策や生物多様性の保護活動、社会では人権の保護や地域貢献活動、企業統治では法令遵守、社外取締役の独立性、情報開示などを重視する。」『日本大百科全書(ニッポニカ)』

私たちは投資によって企業の環境活動を応援することを通じ、地球環境の保護に貢献することができます。学生の皆さんも在学中から投資に興味を持っている場合には是非一度、環境活動に力を入れている企業について調べてみてください。

(経済学部 伊藤泰規)

 

引用文献

小学館. “ESG投資”. 日本大百科全書(ニッポニカ). 2025

2025年度前期 日本語・日本文化勉強会開催中

日本語・日本文化勉強会は、日本人ボランティアと留学生が一緒におしゃべりをしながら、留学生の日本語力を自然に向上させることを目的とした時間です。日本人ボランティアは留学生のみんなが「たくさんしゃべれる」ように工夫しながら活動しています。昨年度は日本語能力試験の前の5週間に集中して実施しましたが、今年度は毎週火曜日の5限目に変更して開催中です。

今期は韓国、中国、台湾からの留学生が参加しています。参加している留学生の声を紹介します。

「異なる国の友だちと会って、面白い会話もできて、楽しいです!」

「日本語で話せて楽しかったです」

「みんなとゲームができて面白かったです」

「大切な友達ができて嬉しいです」

ボランティアの人からは

「留学生のみんなとお話ができて楽しかったです」

「最初、きたときは緊張しましたが、今ではなんとか話せて楽しいなと思いました」

「楽しく異文化交流ができ、自分の価値観も変えることができた」

といった声が聞かれました。

日本語・日本文化勉強会の日本語ボランティアは実践学習講座(集中講義)として30時間の活動で1単位認定されます。他のボランティア活動と時間を合算することもできます。興味のある方は教務課カウンターで申し込んで参加してください。

(経営学部商学科 松浦)

税理士特設講座が始まりました

 去る5月17日(土)に、本学大学院法学研究科が主催する「令和7年度税理士特設講座」が始まりました。この講座は中国税理士会との協定に基づいて開講するもので、租税法の基礎理論にかかわる裁判例の検討を通じて、税理士の方々が租税法の理解を深めることを目的としています。また、法学研究科開講科目「税法特殊講義Ⅰ」と合同で開講することにより、税理士になることを目指して日々研鑽を積んでいる大学院生が租税実務について意欲や知識を高めていくこともねらいとしています。

 今年度は税理士の方々から15名の申込がありました。今後、水野忠恒教授(本学大学院特任教授:一橋大学名誉教授)の指導の下、集中講義の形式で、7月まで毎月2回(合計6日間・15コマ)開講する予定となっています。

 なお、今年度から新校舎で開講することになりました。受講される税理士の方々には、繰り返し受講される方や本学の大学院を修了されている方も少なからず含まれていますが、どなたも新しい校舎が完成していることに驚いておられました。今後もわれわれは「地域と呼吸する大学」として、地域のみなさまに学修機会を幅広く提供することで、地域の発展に貢献していく所存ですが、それとともに、この講座を息の長い交流の場としてご活用くださることも期待しています。

(法学研究科:白井 諭)

岡山県警の方にご講演をいただきました

今年も刑法の講義時間に、岡山県警の藤原警部補においでいただき犯罪被害者支援についてご講演いただきました。

今年は新校舎での実施です。

(新校舎は扉がガラス張りで、廊下から講義の様子がよく見えます)

藤原警部補は犯罪被害者支援のお話もですが、社会人として働くときの気構えと言いますか、そんなことも実体験に即して率直に話してくださり、学生はあっという間に引き込まれて、熱心に聴講していました。

 

 

最後には、犯罪被害者支援部つぼみの部長と副部長がつぼみの活動を紹介しました。

今年は他大学とも協力して何かできるといいですね。学生の自発的な活動がもう9年も途切れず続いていて、感慨深いです。

 

岡山労働局長にご講演いただきました

 本学では、毎週火曜4時限目(15:00-16:30)に「法を考える」を開講しています。この科目は、全学科の学生を対象として設置されている一般教育科目(社会力育成科目群:全学共通知識科目群)であり、実務家の経験・専門知識を踏まえたお話に接することで、現代社会や法への関心を高めることをねらいとしています。

 5月13日(火)の講義では、岡山労働局の森實久美子局長に「働き始める前に知っておきたい労働法規」をテーマとするお話をいただきました。正社員であっても非正規職員やアルバイトであっても、「働く」という営みは使用者(雇う側)と労働者(雇われる側)との契約によって成り立つものですが、構造的に労働者は、圧倒的な権限・権力を持つ使用者に対して弱い立場にあることも否定できません。この点について、森實局長からは、労働者の側が不利にならないように使用者の側が守らなければならないルールとして、賃金や労働時間・休暇など、それぞれの場面に関して多様な労働法規が定められているという解説がありました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 当日は71名の学生が受講し、概ね「今後の役に立つと思う」という肯定的な評価が寄せられました。今後は、弁護士の先生方をお呼びして、社会のさまざまな場面と法とのかかわりについてお話をいただく予定となっております。

(法学部:白井 諭)

【商学科】闇バイト・ドラッグ防止教室「甘い言葉にだまされるな」を行いました

4月14日(木)商学科1年生 約100人を対象に「闇バイトや匿流、ドラッグ」についてのお話を岡山西警察署生活安全課の青木一真巡査部長さんからお聞きしました。青木巡査部長さんは、本学卒業生ということもあり学生時代のお話も交えて、話してくださいました。

最初にDVDを視聴しましたが、とてもリアルでまさに今の学生の皆さんの生活と同様の状況での内容であっただけに食い入るように見ていました。
大麻、覚醒剤、MDMA、向精神薬など危険ドラッグは、人の心を破壊し、止めようと思っても止められず依存症になり、結局本人は勿論家族全員が破壊されるというお話でした。悪いことをしている人間は、仲間を増やしたいとの思いで「みんなやっているよ」「一度だけなら平気だよ」「眠気が取れて勉強がしっかりできるよ」などの誘いから始まっていくようです。「おまえびびりか」「おぼっちゃんか」「就活や勉強から現実逃避したい」「やせたい」「友人に馬鹿にされたくない」という誘いがとても印象的でした。

闇バイト、匿名・流動型犯罪グループのお話では、若者が使い捨てにされている実態やうまい言葉にだまされず安易に加担しないように、また、簡単で楽、短時間で高額のアルバイトなんてどこにもないと呼びかけられました。そのほかチラシを配付されサイバー実話、ロマンス詐欺、オンラインカジノ、特殊詐欺のキャッシュカード詐欺、パソコン等のサポート詐欺、料金未納詐欺の手口などをご紹介くださり、学生の皆さんにとってはいい社会勉強になったと思います。

学生の感想をご紹介します。
今回、闇バイトや薬物乱用に関する話を聞いて一番強く思ったのは、「自分だけは大丈夫」と思っていても、少しの油断や判断ミスで誰でも巻き込まれてしまう可能性があるということです。とくに私たち学生は、社会経験が少なく、ネットの情報を鵜呑みにしてしまうこともあります。だからこそ、身近な大人に相談したり、信頼できる情報源を確認したりすることがとても大切です。
 また、こういった問題は一人で抱え込まないことが何よりも重要です。友達が怪しいバイトに応募しようとしていたり、薬物に関心を持っている様子を見かけたときは、注意したり、相談を勧めたりする勇気も必要だと思いました。そして、自分自身も「絶対に関わらない」という強い意志を持ち、危険な誘惑に負けない心の力を養っていきたいです。
 この話をきっかけに、SNSやネットの情報をうのみにせず、自分の身を守る力を日頃から意識していきたいと思いました。将来、もし誰かが同じような危険に直面したとき、正しい情報を伝えられるような人間になりたいと思います。

(経営学部商学科教授 吉田信)

 

〈経済学部通信〉2025年度新入生合宿

4月5日,6日の二日間,岡山市立少年自然の家にて新入生合宿が行われました。

 

初日はレクリエーションや経済学を題材としたゲーム,野外炊事を通じて学友との連帯を強めました。

入所式①
入所式②
入所式③
レクリエーション
野外炊事①
野外炊事②

二日目にはグループディスカッションの方法やメールの送り方など,大学や社会で求められるスキルについて学びました。

 

 

研修の様子①
研修の様子②
研修の様子③
研修の様子④

 

これから4年間,楽しく勉強しましょう!

(経済学部 熊代和樹)

 
 
 
 
 

法学科・第2回入学前スクーリングを開催しました。

 3月19日(水)に、法学科の入学予定者を対象としたスクーリングを実施しました。今回は、全学科を対象として2月にオンラインで開催した第1回目のスクーリングに引き続いて、第2回目のスクーリングとなります。法学科は、先月完成した新校舎(11号館)を使って対面で実施しました。

 今回のスクーリングでは、倉持弘准教授が、野矢茂樹『〔増補版〕大人のための国語ゼミ』(筑摩書房、2018年)を素材とした模擬授業を行いました。そこでは、「質問をする」「要約する」という大学での授業で必要となる技法についての問題演習を交えながら、学びへの取り組み方についてアドバイスをしました。

 当日は55名の入学予定者がスクーリングに出席しました。出席者からは、「講義の90分を実際に体感することができた」「法学部での勉強がどのようなものか知ることができた」「授業の内容が興味深く、以前よりも学びたいという意欲が高まった」「分かりやすい授業だった」などといった感想が寄せられました。

(法学科:白井 諭)

〈経済学部通信〉2024年度 近畿大学との合同ゼミ

 3月13日と14日の二日間にわたり、近畿大学石村ゼミと岡山商科大学経済学部池田ゼミ、井尻ゼミ、熊代ゼミとの合同ゼミが行われました。この合同ゼミは毎年の恒例イベントとなっており、3回目の開催です。今回の幹事校は岡山商科大学で、完成したばかりの新校舎(11号館)のイベントホールを使用しました。

 1日目は各ゼミの1年間の研究内容を発表するプレゼンテーション大会を実施しました。環境や観光、農業、生成AI、野球のFA (フリーエージェント) 制度など、それぞれのチームが関心を持ったテーマについて、経済学的な観点から分析した内容を発表しました。

 2日目は近畿大学の石村先生による、グループディスカッションとディベートの実践演習を実施しました。就職活動が本格化する3年生にとって必要なスキルを学びました。

2日目の最後は学内の中庭でBBQをして、大学の垣根を越えて親交を深めました。

(経済学部 熊代和樹)

〈経済学部通信〉2024年度 第12回経済学部3年次ゼミ対抗プレゼンテーション大会

2025年1月11日に本学アクティブラーニングルームにて3年次ゼミ対抗プレゼンテーション大会が開催されました。

本大会は研究演習3年(ゼミ)の集大成を報告するため,毎年開催されています。本年度は以下の8チームが参加しました。

  1. 國光類ゼミ「ナッジを活用した食品ロスの削減」
    近年問題となっている食品ロスについて行動科学の視点から説明するとともに,規格外品を活用した商品を大学祭や地域の祭で販売した実績を報告しました。

    國光ゼミの発表
  2. 星野聡志ゼミA「ふるさと納税〜地方創生につながっているのか」
    ふるさと納税の制度に概観し,ふるさと納税による寄付金収入がその地域の暮らしの改善につながっているかを探りました。

    星野ゼミAチームの発表
  3. 星野聡志ゼミB「2030年に向けたエネルギー政策」
    日本におけるエネルギーの自給率やエネルギー効率の改善への取り組みなどについて,過去から現在に至る推移を報告しました。

    星野ゼミBチームの発表
  4. 田中勝次ゼミ「干拓地のキャベツ栽培」
    ゼミ活動として関わっている笠岡市の干拓地における農業について,栽培の状況や直面する問題について紹介しました。

    田中ゼミの発表
  5. 佐井至道ゼミ「自転車に関する道路交通法の改正について」(ビデオ参加)
    昨年11月に行われた道路交通法の改正に注目し,日本や海外の現状について紹介しました。また,本学学生を対象として本改正の認知度に関するアンケートを行った結果を報告しました。
  6. 熊代和樹ゼミA「生成A Iの導入とゲーム」
    競争関係にある二企業がそれぞれ業務に生成AIを取り入れるかどうかの戦略的状況について,ゲーム理論を使って分析した結果を報告しました。

    熊代ゼミAチームの発表
  7. 熊代和樹ゼミB「ダムの放水量調整に関する分析」
    ダムの持つ,水不足への備えという側面と洪水を防ぐ働きという側面に注目し,最適な水量管理について理論的に分析した結果を報告しました。

    熊代ゼミBチームの発表
  8. 熊代和樹ゼミC「ゲーム理論からみるFAの選択」
    度々話題になる野球選手のFA(フリーエージェント)制度について,選手間の競争に注目してゲーム理論の観点から分析した途中経過を報告しました。
熊代ゼミCチームの発表

 

なお,今回の大会開催にあたっては,準備や司会進行を山下賢二ゼミのゼミ生が担当してくれました。

全てのチームの発表後に学生と教員で投票を行い,スライドのデザイン賞,スピーチ賞,総合順位の選定を行いました。受賞チームは以下の通りです。

1位 熊代和樹ゼミBチーム
2位 國光類ゼミ
3位 田中勝次ゼミ
デザイン賞 國光類ゼミ
スピーチ賞 熊代和樹ゼミCチーム
1位 熊代ゼミBチーム
2位 國光ゼミ
 
3位 田中ゼミ
 

スピーチ賞 熊代ゼミC

受賞チームはもちろん惜しくも受賞に至らなかったチームも,各チームが自分たちの定めたテーマについて理論,データ,フィールドスタディといった様々な切り口で深く学び,考えたことについて共有でき,非常に刺激的な大会となりました。

 

(経済学部 熊代和樹)