〈経済学部通信〉おじさんのひとりごと

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今回は本学で「芸術」の授業をご担当で,吹奏楽部の顧問をされている石原先生よりご寄稿いただきました。


 9月1日岡山芸術創造劇場ハレノワがオープンしました。これに伴い長年慣れ親しんできた岡山市民会館と岡山市民文化ホールが閉館することになりいろいろな団体が「さよならコンサート」を企画し開催しています。

 来年度からは演劇やオペラ関係はハレノワで、演奏関係はシンフォニーホールでという棲み分けが・・・と思いきや~

 シンフォニーホールは2001席と大きなホールです。これまで市民文化ホール800席でちょうど良かった利用団体には広すぎるのです。ハレノワには中劇場(807席)があり音響反射版も備えてあるので音楽関係にも使えるとのことでしたが(大劇場1753席には音響反射版の設置なし)、演奏関係者から「全然使えない」など酷評が多く聞こえてきています。

 理由のひとつにホールの残響時間があります。残響時間とは演奏音が止まってホール空間に響いている音の音圧が60㏈まで減衰する時間をいいます。音楽演奏(管弦楽関係)で音が豊かに響くには2.0秒前後、オペラでは言葉もはっきり聞こえかつ演奏の響きもある程度残る1.4~1.6秒前後、演劇では台詞がかぶっても聞き取れる0.8~1.1秒前後が最も適しているとされています。

 残響時間は空席時と満席時は違います。人が客席に座ると着ている服の布が音を吸収し響きを止めてしまうので空席時より0.2~0.5秒くらい短くなるのです。(会場の広さや形状によって違いがある)

 シンフォニーホールは空席時2.5秒、満席時2.0秒。客席によって聴きづらい場所はありますが、音楽関係(管弦楽)には最適な残響時間です。ハレノワ大劇場は空席時1.3~1.7秒(満席時は未測定)なので0.2秒~0.5秒くらい少なくなるとして0.8秒~1.5秒くらいになると思われます。オペラや演劇にはいいですよね。中劇場は音響反射版を設置したとき空席時1.5~1.9秒(満席時は未測定)なので満席時には1.0~1.7になると予想されますが、ここでもう1つ問題なのが音響反射版です。他のコンサートホールより薄く十分に音を反射させないことから実際に聴いた方は「残響時間はかなり少なくなる。」「ほとんど響かない。」と言っていました。音楽関係者で「予約しようと思ったが会場を変更した。」という声も耳にします。

 さらに2025年度には岡山シンフォニーホールが改修工事に入りしばらく使えないとのこと、「岡山市内で演奏会場が無くなる!」「これからは倉敷市民会館で!」といった声が聞こえてくるようになりました。

(経済学部 石原憲)

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