〈経済学部通信〉デジタル通貨発行で現金は消えるのか

 CDの全盛期に、レコードはCDの普及により市場から消えるという意見があった。今日、インターネットを媒体としたストーリミングがCDを市場から淘汰させている中で、レコードの需要は増加している。このように音楽の記録媒体は、レコード、テープ、CDそしてインターネットの流れの中で、中間的媒体物は排除され、両端だけが利用される傾向にあります。

 「デジタル通貨の発行で現金は消えるのか」というレコードと類似した問題が生じます。私は、このキャッシュレス化を象徴する出来事を中国で目にしました。

 1つ目は上海国際空港での光景です。浦東国際空港から虹橋国際空港に移動するバスの中で、バス代が5元不足している女性が、見ず知らずの女性の乗客と何やら話をし、相手のスマホのQRコードを読み取りWechatペイを用いて5元の振込を提示し、相手から5元を入手することができました。

 2つ目は、世話をしてくれた本学に短期留学していた学生が予約してくれたタクシーでホテルまで乗り、領収書だけを受け取ってタクシーを降りました。同行した職員によると、タクシー代金の支払いは予約した学生によって既に支払われているので、後日、Wechatでタクシー代金を支払いますとのことです。

 3つ目は、中国の大学の先生と中華調理店に入ると、料理の品物は既にスマホで予約され、支払いもスマホで行われ、私たちは行って食べて帰るだけでした。

 さて、通貨は、中央銀行が発行する現金と銀行が発行する預金通貨(デジタル通貨)で構成されています。現在、利用されている○○ペイは、預金通貨をベースとして発行される非銀行部門の預金通貨と看做すことができます。インターネット社会の下では、より便利で効率的な決済手段として非銀行部門が創造する預金通貨の部分が大きくなってきています。

 通貨は決済手段であり、価値貯蔵手段として利用されますが、価値の安定が不可欠です。価値の安定を維持・達成するのは中央銀行の役割です。この意味で、中央銀行の発行する通貨は、経済にとって不可欠な存在であるといえます。

 以上のことから、通貨もレコードと同じく、新しい決済手段が利用されたとしても、中央銀行が発行する通貨は依然として存続するということが予想されます。

(経済学部 田中勝次)

〈経済学部通信〉大学院進学に向けた講義

ゴールデンウィークも終わり、大学での講義も再び本格化しつつあります。

 

私が受け持つ特別演習という講義では、大学院進学を目指す学生を対象として院試対策を行なっております。

 

日本において、経済学は文系として位置づけられる分野ですが、現実で生じる経済現象について理解を深める際には、数学を用いることが多々あります。

 

大学院入試でも筆記試験では、数学を必要とする問が多く出題されます。

 

特別演習の講義資料では、細かく数式展開を書き入れるなど、学生が数学に対して苦手意識を持たないように工夫することを心がけております。

 

 

新型コロナウイルスの影響で新しい生活様式が求められる中、大学の講義についても新たな様式へと変換が求められております。

 

まだまだ試行錯誤を繰り返しながらではありますが、受講生が希望とする進学先へと合格できるようサポート出来ればと考えております。

(経済学部 星野)

〈経済学部通信〉自分の性格を知りたい ~こころの科学~

一般教育科目の「こころの科学」を担当している経済学部の前田健一です。こころの科学の授業では、心理学のいろいろな分野の理論と実際を体験的に学習してもらうために、みんなで一緒にできる心理検査を時々実施しています。今回は、簡単にできる「ビッグ・ファイブ性格検査」を紹介しましょう。

 

以下の文1~文10のそれぞれの内容は,日頃の自分にどのくらい当てはまると思いますか。1~7までの数字のどれか1つを各文(  )の中に記入して答えてください。数字の意味は、以下のとおりです。

      <数字の意味> 1.まったく,当てはまらないと思う

              2.ほぼ,当てはまらないと思う

              3.どちらかといえば,当てはまらないと思う

              4.どちらでもない

              5.どちらかといえば,当てはまると思う

              6.ほぼ,当てはまると思う

              7.とてもよく,当てはまると思う

 

文1. (  )活発で,外向的だと思う

文2. (  )他人に不満をもち,もめごとを起こしやすいと思う

文3. (  )しっかりしていて,自分に厳しいと思う

文4. (  )心配性で,うろたえやすいと思う

文5. (  )新しいことが好きで,変わった考えをもつと思う

文6. (  )ひかえめで,おとなしいと思う

文7. (  )人に気をつかう,やさしい人間だと思う

文8. (  )だらしなく,うっかりしていると思う

文9. (  )冷静で,気分が安定していると思う

文10.(  )発想力に欠けた,平凡な人間だと思う

 

では、得点の集計方法を説明します。

(1)奇数番号の文1、文3、文5、文7、文9の得点は、( )内の数字をそのまま得点とします。

(2)偶数番号の文2、文4、文6、文8、文10の得点は、意味内容を逆転させるために( )内の数字を8から引き算した結果を変換得点とします。たとえば、文2で5と記入した人の場合には、8-5=3となり、変換得点は3点となります。

(3)あなたのビッグ・ファイブ性格検査の得点を以下の( )中に記入してください。

   文1の得点+文6の変換得点の合計値が外向性得点です。

   文7の得点+文2の変換得点の合計値が協調性得点です。

   文3の得点+文8の変換得点の合計値が誠実性得点です。

   文9の得点+文4の変換得点の合計値が情緒安定性得点です。

   文5の得点+文10の変換得点の合計値が開放性得点です。

(4)あなたの得点は?

   外向性  (  )得点

   協調性  (  )得点

   誠実性  (  )得点

   情緒安定性(  )得点

   開放性  (  )得点

(5)小塩・阿部・カトローニ(2012)の調査研究によると、大学生902名の平均得点は以下のとおりでした。自分のビッグ・ファイブの各得点を以下の平均値と比較しながら、自己の性格について再考してみましょう。

      外向性    7.83得点

      協調性    9.48 得点

      誠実性    6.14 得点

      情緒安定性  6.79 得点

      開放性   8.03得点

 

最後に、ビッグ・ファイブ性格検査の各特性は何を意味するのか、簡単に説明しましょう。

(1)外向性(extraversion)は、「興味関心が外界に向けられる傾向」を意味します。積極性、社交性などに関連する特性次元です。一般的に、外向性の高い人は刺激的な場面を好み、積極的で、社交的です。それに対して、外向性の低い人は刺激的な状況を避けるので、人づきあいが悪いと見られやすい。

(2)協調性(agreeableness)は、バランスをとり協調的な行動をとる傾向を意味します。思いやり、優しさ、愛想などに関連する特性次元です。一般的に、協調性の高い人は、「感じがいい」、「友好的」、「支援的」、「同情的」という印象を相手に与えやすい。それに対して、協調性の低い人は、自己主張が強く、「皮肉屋」、「対立的」、「非友好的」、「意地がわるい」と見られやすい。

(3)誠実性(勤勉性 conscientiousness)は、責任感があり勤勉で真面目な傾向を意味します。規律正しさ、良心、慎重などに関連する特性次元です。一般的に、誠実性の高い人は、「計画性がある」、「規律正しい」、「注意深い」、「忍耐強い」、「非衝動的」です。それに対して、誠実性の低い人は、「無秩序」、「不注意」、「軽率」、「衝動的」な傾向が見られます。

(4)情緒安定性(非神経症傾向 not neuroticism)は、感情面・情緒面の安定傾向を意味します。不安、抑うつ、冷静さ、傷つきやすさなどに関連する特性次元です。一般的に、情緒安定性の高い人は安定した精神状態で日常生活を送れますが、情緒安定性の低い人は不安、抑うつ、自己意識過剰、感情的なもろさなどの問題を抱えやすい。

(5)開放性(openness)は、知的、美的、文化的に新しい経験に開放的な傾向を意味します。一般的に、開放性の高い人は好奇心が強く、新しい考えや人間関係・環境を柔軟に受け入れます。それに対して、開放性の低い人は新しい何かを試すことに抵抗感が強く、いつも通りのやり方や行動を好み、変化を好まない。

 

以上、長い説明になりました。ビッグ・ファイブ性格検査を実施してみて、いかがでしたか? ビッグ・ファイブ性格検査も自己回答方式なので、正直に答えることが鉄則です。自分をよく見せたいとか、望ましい回答をすると、うそっぽい結果になります。また、回答する人のこころの状態、たとえば恋愛中のハッピイな時と失恋中のアンハッピイな時では検査結果も変化する可能性があるでしょう。さらに、自分が見ている自分の性格と親しい親友や親兄弟姉妹から見た自分の性格では、どんなズレやギャップがあるかを確かめるのも自分を知るためには面白いのではないかと思います。いろいろな使い方があると思うので、皆さんで試してみてください。

(経済学部 前田)

〈経済学部通信〉『授業の風景』~経済学入門~

すでに新学期が始まり2週間が経過しようとしています.

新入生の皆さんにとっては,まだまだ慣れないことの連続かと思います.

疲れなどたまらないように,くれぐれも体調には気をつけて欲しいところです.

さて,私が担当している経済学入門では,経済学部の1年生向けに経済学の基本を授業しています.

これから4年かけて経済学の広大な世界を学んでいくわけですが,その第一歩となる授業となります.

まずは身近なトピックを題材に経済学の考え方を「感じてもらおう」というのが授業の中心になります.

厳密な理解や経済学の正統な議論は別の授業で学んでもらうとして,経済学のスピリットをお伝えできれば,と考えています.

とはいえ,扱うテーマは本格的なものです.

第1週の授業では経済学のツールである「ゲーム理論」について勉強しました.

練習問題を解きながら,学生の皆さんの理解を図るようにしています.

 

ただでさえ慣れない新生活です.加えて感染症対策に留意しながら...となります.

大変だと思いますが,勉強したことが将来役に立つと信じて,一緒に頑張っていきましょう!

(経済学部:佐々木)

〈経済学部通信〉大学院進学者の紹介

昨年度末に岡山商科大学を卒業しました孟琳さんが、この4月より東京大学大学院経済学研究科へ進学いたしました。

新型コロナウイルス感染症が蔓延中ということもあり、マスク姿での入学式であったようです。

東京にて研究活動に邁進し、大きく飛躍することを願っております。

 

岡山商科大学 経済学部では、『特別演習』という高度な経済学の理論を学ぶことができる特別なカリキュラムを設置しております。

彼女もそのカリキュラムを受け、進学いたしました。彼女の他にも大阪大学や神戸大学をはじめとして、毎年多くの大学院進学者を輩出しております(詳細は、公式ホームページや大学案内パンフレットにて紹介)。

大学院進学率も経済・経営・商学系にて『8年連続全国1位(※)』を誇り、今後も多くの学生を世に送り出していければと思います。

※ 朝日新聞出版ランキング 2015~2022 より

〈経済学部通信〉商大キャンパスを取り囲む農業用水路から歴史を見てみると

 商大キャンパスを取り囲むように農業用水が流れている。春や夏の季節に用水路を眺めていると、鯉やフナ、ハエなどの魚が気持ちよさそうに泳いでいる。この用水路の水は、旭川の大原橋あたりで取水されたものが座主川を下り、延々と農業用水路を流下し、商大キャンパスを取り囲む水路にまで到達しているのである。

 この用水路は、現代のようにブルドーザーやパワーショベルが存在していない時代(南北朝時代の頃から江戸時代にかけて)に建設されたものであり、土木作業はもっぱら人力によるものであった。さらに、取水堰から取水した水を送水するのも、重力を利用して送水していた。つまり、用水路を僅かに下流に向けて傾斜させることにより、水を自然流下させ、遠く離れた水田にまで水を届けていたのである。現在のように、高性能な計測機器もない時代、ごく僅かな傾斜をつけた用水路を、何キロにもわたって掘削するのは大変困難な作業であったものと推測できる。江戸時代における困難な水利事業をリードした天才的土木技術者は、池田藩に在職していた、津田永忠と熊沢蕃山である。この二人は、現代の農業土木に関わる研究者の間では、超有名な方々である。

  また、熊沢蕃山は、寛文9年(1669年)旭川の洪水から岡山城下を守るため、放水路である百間川を開削するために力を発揮した人物でもある。

 このような歴史を思いながら、用水路の中を楽しそうに泳いでいる鯉、フナ、等々の魚を眺めていると、ただそれだけで楽しい気分になってくる。

 岡山商科大学は、私が中学生か高校生の頃に設置されたように記憶している。当時の大学周辺は、土地の大半は農地であり、利用されていたメイン道路は、(旧)国道53号線であった。この道路は、現在も道路として利用されてはいるが、かなり道幅が狭く、通行には極めて不便な道路である。そのため、当時は人家も少なく、不便な感じのする地域であった。 ところが現在では、道幅の広い、(新)国道53号線が開設されており、大学周辺には、飲食店や企業のビル、諸種の店舗等が数多くあり、便利で発展したエリアとなっている。

 この地に大学を設置しようと考え、それを実行された初代学長の先見の明に感嘆するばかりである。岡山商科大学の卒業生には、かなりの数の企業経営者がいらっしゃる。きっと、商科大学創立者の企業家精神が、多くの卒業生達に、脈々と受け継がれてきているのであろう・・・と推察している。

(経済学部 佐藤)

〈経済学部通信〉オンラインでの研究集会の開催

2020年12月11日に岡山商科大学をホストとしてオンラインで開催した研究集会をご紹介します。

年表にあるように私は1996年頃から,プライバシーの侵害に配慮しながら,大規模データを安全に公開するための理論的な研究を行うプロジェクトに参加してきました。当初は,国が調査している労働力調査などの官庁統計データが対象でしたが,近年の対象は,医療データや,スマホやカーナビの位置情報データなど多岐にわたっています。

現在は滋賀大学データサイエンス学部で学部長を務める竹村彰通先生(当時は東京大学)がこのプロジェクトを率いて,研究集会も開催されていましたが,お忙しくなったこともあり2006年度から私が引き継ぎました。私が開催した科学研究費補助金(科研)と統計数理研究所共同利用の合同研究集会だけでも,今回で13回目になります。年表の赤丸です。

例年であれば,東京立川市にある統計数理研究所を会場にして,2日間の日程で20名ほどの方々に講演をお願いしていましたが,新型コロナウイルスの感染拡大により,今年度は1日に短縮しオンラインでの開催としました。

ホストを岡山商科大学に置いたZoomでの開催で,開催前は様々な心配もありましたが,滞りなくスケジュールをこなすことができました。1年前であればこれほどスムーズな運営はできなかったでしょう。参加者全員がオンライン会議に熟達しており,皆さんがこの1年間苦労されてきたことが推察されます。

プログラムの「午後1」のセッションの講演タイトルに「Ewensモデル」,「Pitman分割」というキーワードがありますが,これらは,公開される大規模データが持つリスクを数量化する際に用いられる確率分割モデルというものを意味しています。この分野では,私たちのプロジェクトの研究は諸外国を凌いでいると思います。

対面での開催に比べて会場全体の一体感がないのは残念ですが,オンラインでは交通費も不要で,気軽に参加できることもあり,これまで参加されなかった文系の研究者や製薬会社の実務者など,様々な分野の方々にもご参加いただき,研究集会の新たな可能性を感じました。

とは言うものの,コーヒーブレイクに思う存分議論できるような,対面での開催が可能となる日が,一日も早く訪れることを願うばかりです。

(経済学部 佐井)

 

〈経済学部通信〉ナッジ:行動経済学の実践

「ナッジ」という言葉を聞いたことはあるでしょうか?

ナッジとは、人間の持つ心理的性質に注目し、望ましい方向へ人々をほんの少し後押しするような工夫のことを言います。

最近よく目にするようになった、コンビニやスーパーのレジ前に描かれた足跡のマークも、自然とソーシャルディスタンスが保たれるようなナッジの一つです。

 

従来、人々の行動変化を促す政策と言えば税金や罰則を課したり補助金を出したりという方法が中心でした。

このような方法も場合によっては有効ではあるのですが、財源の少ない自治体にとっては取り締まりや補助金の支給を継続していくのは難しいでしょう。

これに対し、ナッジはほんの少しの工夫で実施可能なのでかかる費用が少なくすむということもあり、今世界中で注目されています。

 

去る1月25日、瀬戸内市役所有志のみなさまと「ナッジ勉強会」を開催しました。通常勤務終了後の時間帯にもかかわらず、20名程度の参加を頂きました。

勉強会では熊代より簡単な実験を交えながら人間の持つ心理的な性質やナッジについての解説を行った後、本学経済学科の國光准教授より今後ナッジを実践していくための指針を提示し、参加者との質疑応答を行いました。

本学と瀬戸内市様とはこれまでも連携して研究を進めてきましたが、今後は更に幅広く連携しながら経済学の知見を社会に還元することを目指します。

(経済学部 熊代)

〈経済学部通信〉オンラインによるプレゼン大会を開催!

経済学部では毎年、ゼミの研究成果を報告するプレゼン大会を開催しています。新型コロナウイルスの感染拡大により、一度は中止になったプレゼン大会ですが、学生からの強い要望をうけオンラインで開催する運びとなりました。

 

星野ゼミでは、コロナショックによる経済への影響について、ニューケインジアン・モデルを用いて検証しています。また、飲食における新しい生活様式やGo toトラベルの現状についてまとめています。

 

渡辺ゼミでは、仮想資金のデモトレードを行い、どのようなルールに基づいて資産運用するのが効率的か検証結果を報告しています。他にも、少子化対策として「若者の恋愛観」を独自に調査した報告もありました。

 

大学でも「新しい生活様式」が定着しつつあります。2020年度は、緊急事態宣言の影響もあり約3分の1の授業がオンライン授業でした(2021年度は、対面授業の予定)。大変な一年ではありましたが、学生の対応力に感心させられる年でもありました。

 

(経済学部 國光)

〈経済学部通信〉日々新、又日新

各位新年好!

新年、あけましておめでとうございます!

この年末年始、いかがお過ごしだったのでしょうか。私は中国におる家族のことを想いながら少し切ない時間を過ごしました。例年なら、里帰りして短いながらも親孝行ができたはずだったのですが。

思えば、昨年「~はずだった」は数え切れないほどありました。しかし一方、今となって振り返れてみれば、新しい気づきや学びも多々ありました。

そのうち、何より一番は「まず目の前にできることに最善を尽くす」ということです。コロナ禍で経済学科1年次のゼミ対抗プレゼン大会がやむを得ず中止となった今年度、最初は教養演習のゴールが見えなくなったように思いました。でも、やり方はどうであれ、教養演習という授業の位置づけと到達目標は変わったわけではないと改めて思い直し、講義内容の組み方を工夫することにしました。特に心がけたのは、中国人と韓国人留学生もいるということを生かして物事を多角的に捉えられるようにゼミ全員に対する働きかけでした。この1年間の教養演習を通して、ゼミ生にとっては各々の成長はもとより、時空を共にしてきた良き友との出逢いは何よりの宝物だったのでしょう。

去る一年、大学の中庭は学生の姿があまり見えなくて寂しい限りでしたが、春の桜そして秋の紅葉、季節折々の風景は一コマも欠席することなく訪れてきました。その移ろってゆく大自然が教えてくれたように、嘆かず憂えず、来るべき時は必ずやって来る、その日までに今できることに最善を尽くすのみです。

コロナ禍もいずれは去っていき、我々もきっと今まで以上により強くより明るく今日という日を迎え、そしてやがて大学の中庭にも再び元気な姿がいっぱい現れるようになるに違いありません。

そう願いつつ、心待ちにしておる再会の日。

(経済学部:韓)