
会場準備や運営をお手伝いしてくれている学生スタッフによる感想です。
「読むこと 書くこと 生きること」
作家 浅田 次郎 氏
今回の夕学では、浅田次郎先生の読書とは何かということや、作家になる前の少年時代のこと、本を書くときに気を付けていることについてお話しいただきました。
まず初めに、浅田先生は、本を読むことを勉強にしてはいけない、とお話されました。私は本を読むとき、漢字や言葉の意味を調べたりと、勉強になると思っていたので、少し驚きました。しかし、本は面白いから読むものであり、娯楽である、という先生の言葉を聞き納得できました。浅田先生が幼かったころゲームはありませんでしたが、今では、ゲームがあります。時間を決められていても楽しいからゲームをするということは、家に本が少なかった浅田先生にとっては、ないものねだりで本を読んでいたのと同じことだとお話されました。この、子どもならではの「ないものねだり」から読書家になったのだと言われていました。何事も初めから与えすぎてもいけないし、与えなさ過ぎてもいけないと、その加減が教育においても課題だと思いました。私は若者の読書離れは、幼少期からの絵本や読書の量や興味の有無がつながっているのかなと考えました。
次に、朗読することも大事だとお話されました。朗読すると、黙読では分からなかったものが分かるようになるそうです。また原稿を書くときに、句読点を打つ場所や改行をする場所を推敲するために、朗読してリズムを掴むことを大切にしていると言われていました。大体1時間で原稿用紙100枚は読めるそうなので、薄手の約400ページの小説なら4時間で一冊読むことが出来ると計算されました。年間300冊も夢ではない、という先生の言葉を聞き、私も頑張ってみようと思いました。しかし、一般的に、この一日4時間のまとまった読書の時間をとることがなかなかに難しいと指摘されました。
私は読書の際には、何か知識を吸収しようと意識しながら読んでいました。小説でも、歴史が題材になったものなら歴史を勉強しよう、とか、経営、経済の本なら尚更身構えてしまっていたので、これからは気軽に楽しみながら読書をしたいです。また、1日4時間のまとまった時間を取れなくても隙間時間に少しずつでも読み続けたいと思いました。本を読むことを難しく考えすぎず、想像を膨らませることを楽しみたいと思います。

感想担当:あっすー 主に夕学講座準備から運営のお手伝い。 ムードメーカーで、協働していると周囲が明るくなる学生です。 経営学科1年生
