6月8日(土)に、犯罪被害者支援団体が本学の模擬法廷を利用して模擬裁判を開催しました。これは公益社団法人 被害者サポートセンターおかやま(VSCO)主催の「被害者支援員養成講座」の一部として毎年開催されているものです。今回も団体のスタッフ・弁護士と支援講座の受講者(一般市民や岡山県内の大学生)が刑事裁判の担い手を演じながら、刑事裁判の概要と流れを学習しました。

今回の模擬裁判は強盗致傷事件のシナリオに従って進められました。被害者支援の講習ということで、被害者(被害者参加人)役とその代理人(被害者参加弁護士)役も模擬裁判に加わりました。そこでは、加害者に対して厳罰を求める検察側・被害者側と、罪を認めながらも刑の減軽を求める被告人側とで、刑の重さが争われました。また、裁判の進行に応じて、代表理事の平松敏男弁護士(岡山弁護士会/元・岡山弁護士会会長)による懇切丁寧な解説が入りました。
本学の模擬法廷は、学生が法律学を身近に感じられるようにすることを目的に、文部科学省私立大学等改革総合支援事業の助成を受けて2014年に設けられたものです。通常の授業でも模擬裁判やディベートなどに随時活用されているほか、今回のように、地域の方々にも利用していただいています。今回も受講者にとって、実際の法廷に即した設備で刑事裁判のイメージを感じ取るという、座学ではなかなか得られない貴重な体験となりました。
(法学部法学科・白井 諭)