10 月 22 日(土)に山陽学園大学内で行われた、犯罪被害者支援シンポジウムに参加しました。 講師として、京都府亀岡暴走事件によって次女の真緒ちゃんを亡くされた小谷真樹(おだにまさき)様をお迎えし、ご講演を賜りました。

今でも「あのとき真緒を引き留めていれば…」、と涙ながらに話されたことが印象に残りました。 また、喋ることができない状態であるのにも関わらず押し寄せるマスコミの取材・教員や警察関係者からの情報漏洩・他人事のような声かけや励まし…等といった二次被害が浮き彫りになりました。小谷さん曰く、普段通り接してほしかったそうです。 実際、他人事のような声かけや励ましといった二次被害の現状は、被害者支援においてよく問題にあがります(ex.この程度で済んで良かった、そのうち忘れるから大丈夫 etc)。 こういったケースでは、無理に元気づけるのではなく時間をかけて耳を傾けることが重要となります。 今回の講演を通じ、あらためて「当事者」になったつもりで声かけ・励ましをする重要性を理解しました。

講演が終わった後には、「もし身近な人が被害にあった場合、どのような支援ができるか?」「もし自分が被害にあった場合、どのような支援をしてほしいか?」を議題にグループワークを行いました。 心理的ケアのほかにも、経済的支援・新たな制度の提案(取材・報道のモラトリアムを規定・兄弟姉妹の学習支援)など様々な意見が出ていました。 いずれにせよ被害者支援で共通していることは、「被害者を孤立させない」ことにあります。
今回の講演会を通じ、後輩たちが被害者支援の在り方を模索するきっかけになれば幸いです。

最後に、本日ご講演していただきました小谷さんをはじめ、シンポジウムを企画運営した山陽学園大学の皆さまにお礼申し上げます。本当にありがとうございました。
(法学部4年:猪野)