学術講演会「子どもの貧困と人的資本政策」を開催します

岡山商科大学学会 学術講演会開催

演題:「子どもの貧困と人的資本政策」

講師:佐野晋平 神戸大学大学院経済研究科准教授

日時:2021年12月14日(火)4限(15:00~16:30)

場所:オンライン(ZOOM)+地域交流談話室(岡山商科大学学生会館2F)

 12月14日(火)に岡山商科大学学会主催の学術講演会を開催いたします。毎年各学科が持ち回りで企画しておりますが、今年度は経済学科が担当します。日本でも問題となっている子供の貧困について、統計によって問題がどのように把握できるか、また、貧困問題解決に向けて経済学ではどのような議論がなされているか紹介します。最後に、児童手当を例に、政策の効果を検証した研究を紹介します。

詳しくは以下のチラシをご覧ください。

・主会場として地域交流談話室を設けておりますが、コロナ禍の中、3密を避けるため、ZOOMを用いたオンラインでもご参加いただけます。

・個人で参加ご希望の方は、チラシ右下のQRコードからお申し込みください。

・ゼミ単位、授業単位で参加する場合には、ゼミ担当者または授業担当者が申し込みますので、学生個人の申し込みは不要です。

・ご不明の点がございましたら、岡山商科大学産学官連携センターへお問い合わせください。

学術講演会が開催されました

岡山商科大学学会学術講演会

「もっともらしい『証拠』への過信が生む落とし穴と、えん罪事件」

講師:堂島総合法律事務所弁護士 廣瀬一平先生

もう昨年のことになってしまいましたが、2018年12月6日(木)午後2時40分より、本学781教室において表題の学術講演会が開催されました。当日は痴漢のえん罪事件についてお話いただけるとあって、学生達の関心も高く、法学部はもちろん他学部の学生達・教員も多数聴講し立ち見が出るほどでした。

講演では裁判の中での証拠の位置づけや、逮捕から勾留、起訴に至る手続きを平易にご説明いただき、取り調べの様子を臨場感たっぷりに具体的にご説明いただきました。「被害者が嘘を言うはずがない」「こいつが犯人に決まっている」という思い込みによって生じたバイアスが、いかに人の判断を誤らせるかがよくわかりました。冷静に考えれば筋の通らない論証が、有罪を結論づけるための筋書きに載せられてしまうと、説得力があるもののように聞こえてしまう。裁判では証明力が高いとされる物的証拠でさえも、有罪の筋書きに無理矢理当てはめてしまえば、無実の人をえん罪に陥れてしまえる。・・・痴漢えん罪事件に巻き込まれかねない男性諸氏はもちろん背筋が寒くなる思いで聴いたと思いますが、男性ではなくとも、えん罪事件ではなくとも、こうした思い込みによる過ちというのは誰でも日常生活のあらゆる場面でも生じそうなことで、気をつけねばらないと思いました。

そして、このようなえん罪事件を無罪に導いた廣瀬先生の弁護活動はそのままドラマになりそうで、感銘を受けた法学部の学生からは「やはり弁護士という職業は粘り強く考え、依頼人を信じて戦う精神力と頭の良さが必要なのだと思った」「死刑制度に賛成だったけど、考えを改めた」等といった感想が聞かれました。